デザイナーのキャリアプランに。インハウスデザイナーって実際どうなの?【メリット・デメリット編】

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今回はインハウスデザイナーの仕事編に続いて、「メリット・デメリット編」です。前職の制作会社の頃と比べて実際のところはどうなのか?という点からメリットとデメリットを書いていきます。

メリット

・デザインする対象がひとつの会社なので、トータル的に展開することができる。
・デザイン業務以外の渉外や予算管理など周辺の業務、紙以外にもWEBのデザインや動画作成などかなり幅広い業務に関わるため身につくスキルの幅も広い。
・帰宅が早くなった。自主的な休日出勤がなくなった。
・外にクライアントがいないのでスケジュールの調整がしやすい。
・収入が上がった。

 

デメリット

・デザインをできる人がいないのはもとより、デザインの話をできる人が社内にいないため情報が入ってこない。デザインの刺激が圧倒的に少ない。
・仕事の理解をしている人間が少ない。そのため、無茶を言われたりそのつど無益な説明が発生。
・(制作会社に比べて)社員の人数が増え人間関係の面倒なども。

 

現在感じているメリット、デメリットは以上のところです。それでは具体的に一つ一つを見ていきましょう。

goooooooooooooooooood!

【MERIT . 1】 ひとつの会社のデザインをするため総合的に関われ深く展開ができる

制作会社の頃は平均で10社くらいのクライアントの仕事を回していました。そのころに比べると、扱うのは自社のデザインのみで業界・会社が限られる分、じっくりと一つ会社のデザインに取り組むイメージです。また、制作会社の頃はスポットで会社案内だけ、カタログだけという仕事が発生するケースが多く、一つのクライアント内での仕事の広がりが弱かったのですが(※前の会社の営業力などもあると思いますが)現在は発信するデザインに関して全体感を見越して制作ができ、ブランディング的な部分まで携わっています。案件ごとに業界が変わる新鮮味はなくなったものの、深く突っ込んだデザイン制作ができているという実感があります。

【MERIT . 2】 デザイン業務以外の渉外や予算管理など周辺の業務、紙以外にもWEBのデザインや動画作成などかなり幅広い業務に関わるため身につくスキルの幅も広い

ここはメリットデメリットのどちらに捉えるかは人それぞれになるかと思いますが、デザインまわりのことも自身で受け持つ必要があるので、それまで制作会社では営業がやっていたような予算管理や外部スタッフとの渉外、全体のスケジュール管理など全てを自分で行うことになります。自分でやるというのはすなわち自らコントロールできるということなので、コストのコントロール・趣向を変えた提案などを行うといったことも出来ます。(例えば、紙媒体に特殊な紙を使う提案、カメラマンを使っての撮影提案、新しい冊子の制作提案など)

作業全体に自由度が増した印象があり、自分がやりたいと思ったことにもきちんとした理由とコスト感を用意して打診すれば実現させることも難しくありません。

【MERIT . 3】 帰宅が早くなった。自主的な休日出勤がなくなった など仕事への拘束時間の改善

仕事への拘束時間はかなり改善されました。制作会社時代は平均退社時間は23時前後ぐらい。場合によっては徹夜したりもしていました。インハウスの現在は平均の退社時間は19時から20時くらい、繁忙期以外はほぼ徹夜はありません。そもそもルール上で原則としてオフィスに居れるのは平日は21時まで、休日出社は不可なのでオフィスでの仕事時間は限定されています。この点はインハウスになってとてもよかったことだと思っています。

それまでは、家に帰ると日を跨いで翌日に・・・というのがザラだったので、帰ってきたらご飯を食べて寝るだけでしたが、今はゴールデンのテレビをみたり、家族との団欒を楽しんだり、こういったブログのような趣味の時間も作ることができています。業務の時間が限られている分、会社で仕事ができる時間が限られているというのはいいことだなあと思います。

ちなみに、いいことばかりのように見えますが、現実問題として仕事の時間は限られるけど仕事が多いときも多々あるので、いくらスケジュールをコントロールできても仕事が終わらないこともあります。そのときは自宅持ち帰りで仕事を進めています。そのため自宅の環境を整え、データは常に最新のものにアクセスできるようにする、クラウドを使うなどの対応をしています。かなり便利なのでそれはまた別の機会にご紹介しますね。

とはいえトータルで見たら1日の時間の使い方はかなり改善されました。生活にも張りがでるのでとてもよかったと思います。

【MERIT . 4】 外にクライアントがいないのでスケジュールの調整がしやすい

制作会社ではクライアントがいて、クライアントの都合やスケジュールが最優先されるのでこちらではコントロールすることが難しかったのですが、今は自分でスケジュールをコントロールできるので案件が集中する時期はそれぞれの仕事をずらしたり、依頼を受けたときに納期の相談をすることで仕事の重なりを調整することができるようになりました。

やはり社外のものとなるとスケジュールは厳守になりますが、社内だと多少緩くなるところはあるかもしれません。しかし、納期を守れないというのは信頼関係に関わり、インハウスではそういった信頼関係はかなり重要になってくるので基本的には、一度設定した納期は厳守しています。

【MERIT . 5】 収入が上がった

これは、転職時の条件の調整次第かもしれませんが、僕の場合収入がありました。一番大きかったのは賞与がきちんとでるというところですね。制作会社時代は8年間の中で3〜5回程度の支給だったように思います。基本的に賞与は期待できないという感じでしたが現在は年2回支給してもらっています。やはり賞与をもらえるというのは重要ですね。その分貯金をしたり大きな買い物をしたりできますし。ここもケースバイケースというのはあるのかもしれませんが、私の場合はずいぶん年収は上がりました。

以上が、メリットになります。
ここだけみてるといいことづくめな感じですね。まあ負けじと(?)デメリットもあるのでご紹介します。

 

baaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaad!

【DEMERIT . 1】 デザインをできる人がいないのはもとより、話をできる人が社内にいないため自分の責任は大きく情報が入ってこないため刺激が少ない

基本的に社内にデザインができる人がいないので、ことデザインに関しては誰かに助けを求めることができません。仕事が立て込んでも自分でなんとかしなければならないし、わからないところがあっても調べたり知り合いに助言を求めたりと、とにかく自分でやりきる責任があります。

また、これはもう諦めてますが、デザインの話をできる人はいません。同じ部署にもっと人数がいればそういったこともできるのかもしれませんが、現時点では制作会社時代のようなレベルの話はできていません。「どこの展示会がよかったという話」や「新しいアプリケーションの話」、「この雑誌のレイアウトがいいよね」などなど。まあ、そこは望むべきではないのでしょうね。。。

とはいえ、デザインの知識や技術をインプットしていかないと鈍ってしまうので、pinterestでのビジュアルの収集をしたり、デザイン関連の書籍を毎月購入したり、いろいろなデザイン制作会社のサイトを見たりしています。それと、外にでていくことが大事ですね。僕の場合は会社以外の仕事をしたり、デザイナーをしている学校の同期や元同僚と会って情報交換しています。会社の外で刺激を受けるというのはとても大切です。

【DEMERIT . 2】 仕事の理解をしている人間が少ない。そのためそのつど説明をしなければならない

制作会社のときは当たり前ですが、会社の人はデザインについての理解があったのでスケジュールや仕事の内容、それがどれくらい大変かというのは共有されていました。インハウスではここらへんの理解はまずされていないので、そのつど自分で伝えていかないといけません。仕事の依頼の仕方ももわかってないので、情報をろくにまとめずに口頭で「こんな販促物作って、いつまでに!」みたいな人が結構います。

そういった際には「こういった情報がいる」「ラフをとりあえずでいいから用意してもらいたい」「これぐらいの期間がかかる」といったことを自分で説明していかないといけずかなり骨が折れます。こういう機会は思ったよりも多くて、正直面倒くさいと感じることは多々あります。

【DEMERIT . 3】 (制作会社に比べて)社員の人数が増え人間関係の面倒なども

これは会社にもよるところは多いので、一概に制作会社とインハウスでの区別はないのかもしれませんが、以前の制作会社は15人〜20人規模の会社で人間関係もフラットでした。まあ業界的に若いからというのもあるのかもしれません。現在はあくまでもメーカーなので、本社を含めたら100人超の人数で平均年齢も制作会社のころよりも20歳くらい上がっているので、いろいろ気を使うところは多いです。とはいえこれはもうどこに行ってもつきまとう問題なんでしょうね。

 

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まとめ

今回はインハウスデザイナーの「メリット・デメリット編」ということで良いところ、悪いところをあげていきました。個人的な実感としては、もろもろの良いところ悪いところを含めて、仕事時間や待遇などかなり改善されているのでインハウスデザイナーになって良かったと思っています。ただしデザイナーとして今後も能力を高めていけるような努力をしたり、人と繋がったりといったような環境づくりは必要であると実感しています。
僕と同じように何年かデザイン事務所や制作会社で経験を積んだデザイナーの方で、次の転職先をお考えの方は是非企業のインハウスデザイナーも転職検討先にいいかもしれません。ちなみにインハウスデザイナーの求人はindeedマスメディアン、など各種求人サイトでも「インハウスデザイナー」で探すことができますよ。