
今回のエントリーではこんな悩みを解決していきます。
本記事の内容
こんなデザイナーが記事を書いています

こんにちは、今回は先輩となったデザイナーが通る大きな壁
後輩の教育
の悩みとその解決方法をご紹介します。

経験者は自分にもそんなときがあったと思うかもしれませんが、後輩が会社に入ってきて自分が先輩になり、その後輩のデザインチェックをしたり、そのデザインに対して修正をするのはかなり大変なことです。
自分でデザインを作るよりも何倍も大変(僕の場合はそうでした、、、)なうえ、さらに自分の仕事もこなしながら同時に後輩のデザインを見なければいけないという状況になります。
そんな状況をなんとか打破すべく試行錯誤したり、自分にデザインを教えてくれた先輩のやり方を真似たりしながら実際に後輩にデザインを教えた方法を、自分の体験談を元にまとめてみました。
同じような境遇の先輩なりたてデザイナーは後輩の教育に困ったらぜひ参考にしてみてください。
デザインを教えるにも、訓練がいる

まず、実際に教えてみるとわかりますが、
だいたいの人は初めは上手く教えられない
と思います。それまでは教わる側だった人が、ある日突然教える側に回ってもうまく教えられるわけがない。そう、教えたり修正作業をしてあげるのにも
方法論や訓練、そして慣れが必要
なんですね。
なぜなら、後輩のデザインを修正して修正点についてを教えるときに必要な作業というのは
・後輩のデザインを見て修正すべき箇所を判断する
・実際に手を動かして修正したデザインを見せる
・修正したデザインにした理由を説明をつけて教える
という3つの作業です。これ同時にこなしているんですけど、実はすごいマルチタスクなんです。はじめはなかなか難しい内容です。
では、これをどのように身につけていけばいいでしょう?
そのために必要な3つの方法がこちらです。
❶ 後輩が作るデザインを、後ろからちょいちょい見て「自分ならどうするか」を考えておく

後輩のデザインを初見で見て、修正をするのはかなりハードルが高いです。キャリアと経験が必要になってくるのではないかと思います。
そのため、日頃から後輩が作るデザインを後ろを通るときなどにちょいちょい見ておくようにします。隙をみて作成中のカンプなんかを見せてもらうのもいいですね。
そして、「自分だったらこうするかな」というのを頭の中で組み立てておきます。はじめはなかなかすぐにどこを直すと良くなるかというのは判断できないかもしれませんが、慣れてくるとチラ見程度で

とか

ということがわかるようになります。また、後輩もだいたい自分がつまづいてきたところと同じようなポイントで引っかかることが多いので、昔の自分が先輩から修正されて、直されて、教わってきたことを思い出してみましょう。
だいたいみんな同じ道を一度は通るものです。
バランスの取り方とか、トリミングの甘さとか、フォントの選び方とか。ああ、懐かしい。
❷ デザインチェックの締め切りは1日以上前に設定

ここ、けっこう大きなポイントですが、先輩としてデザインチェックをする日を社内チェックや営業チェックの締め切りの1〜2日前にして、事前に自分に提出させチェックししっかりと修正します。
この社内チェック、営業チェックより前に提出時間を設定するのは、自分のチェックと修正作業の時間の確保と同時に
後輩に「締め切りを設定してそれを守る感覚」を身につけさせる
という効果もあります。
デザインの仕事では、締め切りを明確に設定し、そこに間に合うように自分でスケジューリングを組ませるのは重要なこと。さらにそこに少しのゆとりをもたせることができれば、ブラッシュアップの時間の確保もできます。
新人の時期にそのようなスケジューリング感覚を身につけるのは、本人のためにもとても大切なことになります。
❸ チェック日にはデータも一度受け取り修正のメドをつける
後輩の修正を引き受けたものの途中でうまく教えられなくなったり、自分でもどう修正したらいいのかわからなくなってデザインの修正の迷子になってしまう先輩にオススメなのが、チェック日にデータチェックも含めて一度後輩のデザインえおデータごと引き取って手を動かすこと。
名目としては新人のうちは、「データの作り方が雑」だったり「細かな揃えができていない」などのデータ上の不備も多いので、

と言うといいと思います。
先輩にデータを見られるのであれば後輩も下手なデータの状態にはしないはず。これは後輩のデータを整える意識づけを促す事にもつながります。
データを受け取ったら、後輩が帰ったあとにコッソリいじって修正のデモンストレーションを1人で行います。事前にやっておけばダメなポイントも教えるべきところも分かりますね。
さらにのちのち、後輩に画面をみせながら修正するときにに時間がかかり過ぎることもなくなり、スムーズに修正の手本を見せることができるので先輩のメンツもバッチリ保てます。

という声も聞こえてきそうですが、画面で実際の作業を見せた方が、後輩も先輩の作り方を見ることができて勉強になります。また、後輩もその方が先輩の凄さがわかるはず。もちろん二度手間にはなりますが、意外とそういう先輩のメンツみたいなのって会社で仕事をしていると大事なものです。
後輩からしてもそんな風にデザインをさらっと直してくれるできる先輩に教えられたほうが嬉しいですよね。
デザインを教えるときの注意点
データを引き取って確認や作業はしますが、できる限り自分で考えさえたり直させたりするようにした方がいいです。「作業時間が読めなくなるし、自分でやった方が早いから」という理由でその仕事を引き取ってこちらで対応をしてしまうと、その後輩がなかなか成長できなくなってしまいます。
納期との兼ね合いもありますが、なるべくなら指示をして方向性を示して、自分で修正をさせていくというのが好ましいかなと私は思っています。
まとめ
この方法は実体験がベースで、僕に後輩デザイナーができた時にやっていた方法です。はじめはけっこう大変なのですが、教えるようになってから自身の成長する速度もグンと上がりました。
後輩にデザインを教えるためには
・納得、理解させるために説得するためのデザインの知識
・見本となるようないいデザインを作るデザイン力
・このデザインを選んだ理由を説明できるプレゼン力
といったような、ただ教えられる側では経験できないスキルがたくさん必要になります。そしてこれらはクライアントを相手に仕事をするときに必要となるスキルなんですよね。
後輩にデザインを教えるようになると、後輩がいる手前、それまでのように自身も先輩に頼ってばかりもいられなくなるので、自分に甘えがなくなります。そのような精神的な自立も後輩を持つメリットになるかと思います。
後輩を持つデザイナーさんはとてもよい成長のチャンスに恵まれたと思います。そのチャンスを生かしぜひ自分も成長していきましょう。
それでは、今回はこのへんで。