現役インハウスデザイナーが答えるインハウスデザイナーに向いてる人、向いてない人

インハウスデザイナー
転職を考えるデザイナー
キャリアチェンジを考えるデザイナーです。インハウスデザイナーってどんな仕事をしていますか?興味があります

今回のエントリーではこんな疑問を解決していきます。

 本記事の内容
・インハウスデザイナーに向いている人
・インハウスデザイナーのいいところ、悪いところ

私は現在、メーカーの中の広報に近い部署で販促物や対外的な発信に関わるデザインをしています。いわゆるインハウスデザイナーというやつですね。

今回はこのインハウスデザイナーについて、同業者でもどのようなことをやっているのかわかりにくいところがあるので、その内容とどういった人が向いているのかというポイントから記事をまとめていきたいと思います。

インハウスデザイナーに向いてる人

f:id:toraneko-design:20180206185513j:plain

制作会社デザイナー歴8年、インハウスデザイナー歴6年の私がまとめるインハウスデザイナーに向いているのはこんな人です。(今回は適性に注目して技術などは考えないものとしています)

ワークライフバランスを意識したい人

f:id:toraneko-design:20180206185808j:plain

ワークライフバランスを意識したい人には圧倒的にインハウスデザイナーがオススメ。なぜならインハウスデザイナーは制作会社のデザイナーに比べると案件のコントロールがしやすいから。

インハウスデザイナーは社内の仕事が中心になるため、外部のクライアントとの仕事が中心となる制作会社などのデザイナーに比べると格段に案件のコントロールがしやくなります。制作会社は外のお客さんに対するデザインを作るので、自分で仕事をコントロールするにも限界があります。お客さんの都合次第で急いでデザインを作らなければいけないといったことはしょっちゅうありました。

その点、インハウスデザイナーは仕事が社内から発生しているので、自分の交渉次第でスケジュールを調整できます。担当者とコミュニケーションがとれていればかなり融通がききやすいのではないかと思います。

このような理由からも帰宅時間は大幅に早くなりました。ちなみに、僕が実際に制作会社のデザイナーをしていたころと、今の企業のインハウスデザイナーを比較しても帰宅時間は1日で2〜3時間くらい早くなっていますね。

・制作会社のデザイナー

平均して22時台後半から23時に退社

・インハウスのデザイナー

平均して19時台前半に退社

今のインハウスデザイナーとしての仕事では、オフィスにを退室しなければいけない時間も決まっているので、どんなに遅くても21時には会社をでます。制作会社時代は日が変わってから帰宅、なんていうのはしょっちゅうでした。

インハウスデザイナーとしての仕事は使える時間に限りがあるので、工夫して早く終わらせなければならないという側面もありますが、メリハリがききやすい現場であるとも言えます。

家族との時間を大切にしたい、子どもが小さいので一緒にいる時間を作りたい、趣味の時間を充実させたいと考えているデザイナーにはオススメできる環境だといえます。

逆に、がっつりデザインに取り組みたいデザイナーやプライベートもデザインに捧げても頑張りたい、といったデザイナーにはオススメしにくい環境です。

エキスパート思考よりもゼネラリスト思考の人

f:id:toraneko-design:20180206190749j:plain

制作会社とインハウスでは、デザイン以外のことへの関わり方が変わります。制作会社とインハウスを比較してみると

「デザイナーという専門職としてエキスパートを目指す制作会社

 と

「デザインを作るだけでなく周りを動かしてものを作ったり、専門の仕事以外にも関わるゼネラリストを目指す必要があるインハウスデザイナー

といった感じです。(※ゼネラリストとは、ビジネスにおける広範囲の知識や技術、経験を有する人のこと)

制作会社ではデザインを専門に扱い、それ以外のことにはほとんど関わりませんでした。対してインハウスデザインでは社内の体制や組織にもよりますが、広範囲の業務に関わる機会が増えます。

制作会社のデザイナーをしていたときは営業やカメラマン、クライアントとの打ち合わせや交渉ごとなどは営業が担当してくれていましたが、インハウスデザイナーでは自ら打ち合わせや交渉を行う必要があります。もちろん制作ごとに関わらない社内の意見調整などもやらなければいけないことになってきます。

悩めるデザイナー
デザインだけでなく広くいろんなことに関わりたい、デザインだけをやっていくのが不安

といった人にはインハウスデザイナーはオススメかもしれません。

逆にデザインだけを中心にやりたい!という人は所属したい組織の現場の状況を調べるといいかもしれません。上司に進行管理や渉外がしっかりできるディレクターの立場の人がいれば、自分は制作に専念できるかもしれません。

インハウスデザイナーの現場はかなり会社によって異なるようなので、組織の状況や働き方などは転職活動時に確認するといいと思います。

新卒デザイナーよりも中途のデザイナー

f:id:toraneko-design:20180206190830j:plain

正直なところ、新卒からの就職でインハウスデザイナーはオススメしにくいです。

理由はシンプルで、制作会社のデザイナーとインハウスデザイナー仕事の幅と量が違います。

単純に「デザイン」に関わる深度が圧倒的に違うためです。そのため、スタートからインハウスでデザイナーキャリアをスタートした場合、長い目のデザイナー人生で考えるときに、制作会社のデザイナーと比較した時に技術的な部分での出遅れができてしまうかもしれません。

インハウスデザイナーでは当然1社(自社)のデザインを扱いますが、制作会社では、幅広いクライアントのデザインを担当します。金融や省庁のような堅いデザインから、アパレルや飲食のような柔らかいデザインまで幅広い業種のデザインを扱います。そのため必然的に求められるデザイントーンの幅も広くなり、様々なデザイントーンの制作が身につきやすくなります。またデザインスキルも伸ばしやすくなるのです。

さらに、制作会社にはその道に精通したデザイナーがたくさんいるので、アドバイスをもらったり、日々の業務の中から刺激を受けることができ、自身のデザイナーとしての成長もしやすい状況です。

対してインハウスデザイナーは一つの企業の制作を担当するので、デザインが限定されることもあり、デザインの幅は広がりにくくなっています。さらに企業の規模にもよりますがデザイナーは数名程度だったり、また自分のみがデザイナーというケースもあります。デザイナーではないとできない情報交換などは皆無のため、デザインの刺激が少なめとなってしまいます。

先ほどの項目の中で制作会社のデザイナーは一般的にエキスパートが求められるといったところからも、制作会社の方が「デザインと向き合う中身も時間も濃く」なっていきます。

そのため、デザインスキルを伸ばしたいと考えている新卒のデザイナーはまずは制作会社への入社がオススメです。

もちろん制作会社のデザイナーは

・帰る時間が遅くなる
・仕事がハード
・(一般的に)給料が安い
(※そうじゃない制作会社もあります)

インハウスのデザイナーに比べ、上記の傾向が強いというデメリットはあります。

後々のデザイナー人生を考えたキャリア形成という点では、新卒から数年は制作会社で働いたほうがデザイナーとしてのスキルは伸ばしやすく、後々のキャリアを描きやすくなるのでは、というのが両方を経験してきた私の個人的な意見です。

自分の将来のキャリア形成も意識した選択をしよう

まとめ

今回はインハウスデザイナーに向いてる人、向いてない人をまとめました。

インハウスデザイナーは「プライベートよりも仕事を重視したい、デザインをメインでがっつりやりたい!」というデザイナーには向かないかもしれませんが「プライベートも充実させつつ、デザインに関わりながら仕事をしていきたい」と考えるワークライフバランス重視型のデザイナーにはオススメできる環境だと思います。

仕事以外に家族との時間を充実させたい人やプライベートで実現したいことがある人にはうってつけなのではないでしょうか。

ちなみに今回の記事はあくまで僕の経験、同業のインハウスデザイナーと話をしたところをベースに記事にしました。会社によって細かいところはかなり違うので実際に興味があってエントリーする際には詳しく聞いてみることをオススメします。

それでは、今回はこのへんで。