
今回はこんなお悩みを解決していきます。
こんなデザイナーが書いています

今回はおなじみpinterestを使ってデザインのトーン&マナーを身につける方法をご紹介します。デザインを作るときには必ず意識をするトーン&マナーですが(トンマナなんていいますね)、様々なトーン&マナーのデザインを作れるようになるため、幅広いデザインにふれることができるpinterestを使って様々なデザインを収集し、分析、カテゴライズしていきます。このような作業をすすめる中で、様々なトーン&マナーを形成している「レイアウト」や「フォント」、「写真」、「カラー」などの個別のデザイン要素がどのように使われているのかを理解し、身につけて使いこなしていくことがこのエントリーの目的となります。
まだ、具体的な内容はイメージてきないかと思いますが、下記のエントリーに沿って読み進めてもらえれば大丈夫。ちなみにpinterestを使ったことがある、あるいは使っている方を対象にしているのでPinterestの詳しい説明は省きます。
❶ トーン&マナーごとのボードを作る

まずはトンー&マナーごとのボードを作っていきます。具体的には「ナチュラル」「ポップ」「クール」「キュート」「ガーリー」「スタイリッシュ」「ジャパニーズ(和風)」「シンプル」「モダン」「エキセントリック」など。こちらにあげたのはトーンのキーワードとしてはほんの一例になるので、自分の考えるトンー&マナーのキーワードでかまいません。作成してボードを用意します。できるだけ多い方が分類する際に選り分けるべきフィルタも増えるので良いでしょう。画像は、「ジャパニーズ(和風)」として作成しているボード。
トーン選定の参考としてはこちらの記事の中で紹介している下記のトーン分布図が良い参考になるかと思います。この中である程度トーン同士が距離を持った項目をピックアップしてボードとして登録していきます。(近接するトーンの分類はトーン選別の判断が難しいため)

❷気になったデザインを収集し自分の直感でトーン分けを行う

続いていいなと思ったデザインを❶で作成したトーン&マナー別のボードの中にピンしていきます。この際にはできるだけ直感でどのトーンに属するかを決めてスピーディーに分類します。
もし違えば後から訂正もできるので直感を大切に分類していきましょう。細かくそれぞれのピンを分析するのはこの先のステップになるので、ここではスムーズに自分の直感力を磨くような意識で進めます。
❸ 収集し各トーンのボードにカテゴライズした画像を細かく分析

❷の作業を通してボードにある程度ピンが溜まってきたら、各ピンを分析していきます。
❷では全体的な雰囲気を見るように俯瞰で見るところから、❸では細かいところへズームして分析していくようなイメージですね。
・自分がこのトーンに選んだ理由は?
・どういった要素からこのトーンに選んだのか?
・レイアウトの特徴は?
・色はどういった色味か?
・写真はどんな写真を使っているか?トリミングは?
・ホワイトスペースは?
・版面率※ はどのくらいか?
・ジャンプ率はどのくらいか?
・フォントはどんなフォント?
・それぞれの要素の配置の仕方に特徴はあるか?
上記のように、それぞれのデザインを細かな単位まで分解して、それぞれのトーン&マナーを形作ってる「規則性」を探ります。この作業は時間をかけて丁寧に行います。❷のステップでは直感を中心にどんどん見ていきましたが、今回は、量より質という気持ちで丁寧に検証します
この分析作業については別のエントリーでじっくりと紹介します。
トーンごとに構成している要素の特徴をメモをとってまとめておくのもいいし、何人かの同じくらいのレベルのデザイナーで話し合ってどのようにトーンごとのデザインをとらえられるかを話し合ってみてもいいかもしれません。
いくつもデザインを見て、分類しその分類されたデザインはどのような要素(レイアウト、色、書体、画像)からできているのかというのを分析していくことでそのトーンを生み出す細かなパーツを理解し、そのトーンの作り方を身につけていきます
このトレーニングでは直感的に振り分けたトーンの構成要素を、あとから冷静に分析するので直感力、さらにデザインの分解と解析を行うことによるデザインの分析力が鍛えられます。
※上記で出てきた下線の語句の意味
版面
版面のサイズは紙面のサイズとの割合によって版面率と表現され、版面のサイズが大きいときには版面率が高いといいます。情報系の雑誌では、情報量の多さがその雑誌の価値として評価されることが多いので、版面率を高くすることでページごとの情報量の豊富さを表現しています。逆にエッセイなどは、1ページに文字が多いと読む意欲を減退させることを避けるために版面率を低く、字間との行間隔を広くする工夫をしています。一般的に書籍では版面率は低く、雑誌では版面率は高い傾向にあります。
ジャンプ率
ジャンプ率とは本文の文字サイズとタイトルや見出しサイズの比率のことを指します。 言葉の使い方としては、ジャンプ率が高い(大きい)、もしくは低い(小さい)と表現します。 「ジャンプ率が高い」ということは本文の文字サイズと見出しの文字サイズの差が大きいということです。
(参考:http://www.dataplan.jp/blog/design/1263)
いくつも分析することで見方が上手になってくると、デザインを生み出す規則性や傾向のようなものがなんとなく掴めくるようになります、すると今度はその掴んだ感覚をデザイン制作に反映することができるようになります。さらにこのトレーニングでは❸のステップで、デザインの分析をする中でデザインの言語化も行うため、デザインを言葉で説明するプレゼン能力も伸ばすことができるようになります。
まとめ
以上が、pinterestを使ってデザイン力を鍛える方法でした。pinterstはスマホでも使えるので、今回の学習法は出先や移動のちょっとした時間を使って行うこともできます。まだまだビギナーでこれからどんどんデザイン力を伸ばして行きたいデザイナーはぜひお試しください。