初級〜中堅デザイナーにオススメの書籍、「はじめての編集」

初級〜中堅デザイナーにオススメの書籍、「はじめての編集

今回は、初級から中級あたりのデザイナーに圧倒的にオススメな本を紹介します。つまりB級にはマストってことですね。

デザイナーといっても始めました、という人ではなく仕事をしてから数年くらいのデザイナーにオススメできる本なのですが、それがこちらの菅付雅信著「はじめての編集」

私が持っているのは上記のバージョンですが、今は新装版があるようですね。

こちらはいろんなところでオススメされています。パッとみてみるとモノクロだし、文字が多そうだったりするので、なかなか手を出しにくかったのですが、読んでみたらサクッと読める上にとてもスッとはいってくる1冊でした。

この本、レビューの評価がとってもいいんですよね。読んだらそれも納得です。ということで、今回はこの「はじめての編集」のブックレビューをしていきます。

オススメ書籍「はじめての編集」

まずは、amazonでの本の紹介、著者の紹介を抑えておきます。

内容紹介

〜21世紀の編集者を志す人たちへ贈る編集のレシピ集〜

古代の壁画からレディー・ガガのfacebook、 マクルーハンからIKEAの取説まで、
第一線の編集者が豊富な経験と事例から編集の仕組みと魅力を解き明かす21世紀の編集入門書。 「編集とは企画を立て、人を集め、モノをつくるために、 言葉とイメージとデザインをアンサンブルすること」

内容紹介

菅付雅信(すがつけ・まさのぶ)編集者/菅付事務所代表。1964年宮崎県宮崎市生れ。法政大学経済学部中退。 『月刊カドカワ』『ロックンロール・ニューズメーカー』『カット』『エスクァイア日本版』編集部を経て独立。 『コンポジット』『インビテーション』『エココロ』『リバティーンズ』の編集長を務める。 現在、出版からウェブ、広告、展覧会までを編集する。 編集を手がけた書籍は津田大介『情報の呼吸法』、『六本木ヒルズ×篠山紀信』、北村道子『衣裳術』、マエキタミヤコ『エコシフト』、竹尾ペーパーショウの本『PAPER SHOW』、『東京R不動産2』、『TRAVEL GUIDE TO AID JAPAN』など。フリーマガジン『メトロミニッツ』のクリエイティヴ・ディレクターも務める。著書に『東京の編集』『編集天国』がある。マーク・ボスウィックの写真集『Synthetic Voices』でニューヨークADC賞銀賞受賞。

こちらが菅付さんの会社、グーテンベルクオーケストラのHP

菅付雅信さんが関わってきた本には私も随分と影響を受けたものが多いです。コンポジット、カットもよく買ったし、エスクァイア日本版は今でも押入れの中に20冊近く保管しています。メトロミニッツは今でも毎号読んでる唯一のフリーペーパー。

気づかずにとてもたくさん読んでいたことがわかりますね。特にエスクァイアの日本版は個人的に今までで一番好きな雑誌です。復刊を希望。

「初めての編集」ブックレビュー

今回は、全体感にフォーカスして感想を3つにまとめてみました。個別にグッときたポイントは付箋をつけて読んでいたのですが、その個別の内容だけで何本も本記事が書けそうなくらいなのでそれはまた別の機会に。

ある程度キャリアを形成した人にオススメ

事前の評判通り、大変読みやすく面白い内容でした。編集史から始まり基本を抑えつつ、様々な実績を紹介してくれます。レベル的には、業界やデザインの仕事の全体像をある程度理解をしてから読む方が内容が染み込みやすい気がします。もちろん初めての人でもOKだと思います。

筆者自信の言葉で紹介してくれる内容なので染み込みやすい

全体を通して「編集とは」「デザインとは」「美しいとは」などの定義をするのが難しい問いに対して筆者の経験をふまえた真摯な答えを用意しているのがとても魅力的です。これらの答えはついつい一般論になりがちな言葉ではあるのですが、豊富な経験と裏付け、幅広い知識をもとにした筆者の言葉で説明してくれるので説得力も抜群です。

ちょっと具体的に書いてある言葉を紹介すると「編集とは企画をたて、人を集めて、モノを作ること」「デザインはものの見方を示すこと」「美しさとは決まりがあること」など。定義しにくいものをシンプルに定義してくれているのでとても内容が理解がしやすく腑に落ちやすいです。

またこれらの言葉の説得力を増す豊富な参考資料が理解を助けてくれます。

やはりビジュアルがあると理解する速度が変わりますね。モノクロで若干小さいですが、十分伝わる内容でした。気になったものはネットで調べればカラーでみれますし。

参考資料豊富だなあと思っていたらなんと巻末の参考文献のページはびっしり4ページでした。

言葉・イメージ・デザインの章立てがあり、様々な職種が参考になる内容

ビジュアル面の構築に関して参考になったところがたくさんありました。また、知識としては理解していたり技法としては普段使っているものに対して、改めて言葉としてきちんとまとめられたものを読むことで、その内容を再確認することもできました。

特に「第4章 イメージはアーカイブから生まれる」「第5章 デザインの形式こそがメッセージである」はデザイナーが十分に参考になる内容です。多彩な事例の中から丁寧な言葉で紹介してもらえるため内容がとてもストンと入ってくるし過去の事例から新しく知識を仕入れることができます。

例えばデザインをしていく中で「モンタージュ」という技法は無意識的に使っていますが、そのモンタージュの理論を用いた「戦艦ポチョムキン」という代表的な映画があること、その技法にウディ・アレンなどの映画監督も影響を受けていることなど。

技法や知識の再確認・再構築ができたのがとても有意義でした。このような知識は実際のデザイン制作やプレゼンテーションなどで力を発揮します。

ここではデザイナーを中心とした説明になりましたが、デザイナー以外の職種でも、例えばコピーライターや編集者にも有意義な一冊となっています。

まとめ

今回は菅付雅信さんの「はじめての編集」をご紹介しました。この本、今回だけでは紹介しきれないくらいためになる内容が盛りだくさんだったので、また別の機会に少しづつ紹介できればと思います。

デザイナーになかなか文字が中心の本を紹介することはないのですが、この本は本当にオススメです。後輩や同僚など、けっこうオススメしました。

持ち歩きやすいサイズなので、ぜひ一読ください。

それでは今回はこのへんで。