
今回のエントリーではこのようなポートフォリオの目的別の作り分け、その違いについて紹介をしていきます。
・目的別のポートフォリオの作成方法
こんなデザイナーが書いています

「あなたの、ポートフォリオ見せてください」
このように言われた経験はありますか?就活、転職、友達からの仕事の紹介など、デザイナーをしていると、いろんな場面でポートフォリオを求められることがあります。
ポートフォリオはデザイナーとしての自分の力量を表す大切なツール。
以前にもこちらの記事で、デザイナーにとってのポートフォリオの大切さを説明しましたが、
「就職」や「転職」の機会でなくとも、デザイナーはポートフォリオは作っておくべき。
私は以前に、とある新規のお客様からロゴの相談を受けている際に「ポートフォリオって見せてもらっていいですか?」という話の流れからパンフレットの案件が発生したことがあります。経験的にも個人事業主のお客さんなどは一つの仕事で気に入ってもらえると追加的に他の仕事を発注してもらえることもあるので、ポートフォリオはぜひまとめておくことをオススメします。

といったような声もよく聞きますが、忙しいときこそ自分のスキルがついているのかをしっかりと振り返ることが大切です。これまで就職以外ではポートフォリオと向き合ってきていないデザイナーは、ぜひ一度ポートフォリオを作ってみることをオススメします。
目的別で変わる、ポートフォリオの作り方

さて、それでは具体的なポートフォリオの作り方をみていきましょう。
ポートフォリオの作り方は、どのような目的で作るのかで大きく変わってきます。
たとえば、就職活動や転職活動と副業で仕事を取りに行くときに見せるポートフォリオでは見せ方がかなり変わってきます。
どういうことか?この就転職活動、副業の仕事のためのポートフォリオでは
何を伝えたいのか?
就職・転職活動用のポートフォリオ

就職・転職用では、技術とともに「人となり」がみられる
採用を目的としているので実績(作品)とともに、その人の「人となり」も重視してチェックされています。新卒採用、中途採用ともに面接監を担当したことがありますが、どちらかというと新卒採用の方がよりその傾向は強いかと思います。
その理由としては、
技術は追って身についてくるので、より性格が会社に合う人材が好ましいため
です。
デザインスキルは経験とともに伸びますが、性格が会社の人や社風に合うかどうかというのはなかなか修正しにくいものです。採用してみたら腕はピカイチだったけど会社に合わなかった、性格がめちゃくちゃ悪かった、、、というのは悲惨ですからね。
そのため、作品だけでなく、自己紹介などのコンテンツやどういうデザインが好きか、自分の人生でのこだわってきたポイントなども採用の際には質問をしていました。
ちなみにこの傾向は【就職活動】だけでなく【転職活動】でもあります。特に転職市場で当時人気が高かった2代後半の若手が欲しいときには、技術 < 人となり で人材探しをしていました。
【転職活動】の具体的な事例
前職のデザイン制作会社の採用では、27歳前後くらい、デザイナー歴が3〜5年くらいのデザイナーを、長期的に在籍して欲しいので採用の第一希望の世代として考えていました。その際にも、技術よりも人間力やバランス、将来性や社内に調和できるかというような、どういう人物かという点が重視されていました。
【就職活動】の具体的な事例
以前に面接官として参加した新卒採用では、デザインスキルの高い学生を求めていませんでした。というのも、自分たちの部署の仕事がデザインの仕事にプラスし、提案書などの資料作成またデザイン以外にも幅広い業務があるインハウスデザイナーだったため、デザインの専門性の高い分野の仕事をしたい学生の場合、ミスマッチが起こってしまうためでした。
このように、技術を重視しないケースの採用では、「人物像やひととなり」「デザインや仕事に対する考え方」を重視していました。
続いて副業用のポートフォリオを見ていきましょう。
副業用のポートフォリオ

自分のデザインスキルをフルに見せるポートフォリオ
この副業用のポートフォリオでは
・自分ができるデザインのテイスト
・自分が作れるデザイン媒体
・得意な業種
など、自分がデザインでどのようなことができるか、というのを主に紹介するポートフォリオになります。そのため、シンプルに言えば「より素敵に見える、カッコよく見えるデザイン」を追求できるポートフォリオになっています。
また、これは経験上なのですが、特に副業の仕事でクライアントに見せるポートフォリオでは一般的に名前の通ったナショナルクライアントの仕事が効果的。
※(ナショナルクライアントとは. 全国的な知名度やブランドを持つ大企業の俗称)
このようなナショナルクライアントの仕事はみんなが知っているので、知名度もあり権威性もあるため、実績として持っているならポートフォリオに含めておくことをオススメします。
このように副業用のポートフォリオはスキルを中心に据えたポートフォリオでOKです!
まとめ
今回は、ポートフォリオの目的別の作り分けとその違いについてまとめました。
これと同じような考えで数あるポートフォリオサイトから自分の目的に合ったサイトを選ぶことができると思います。こちらの記事もご参考にどうぞ。
私は紙ベースの自分のポートフォリオでは構成の入れ替えができるようにしていて、一つの仕事で両面のペラでまとまるように作成しています。(複数の媒体のデザインを作っている仕事は複数ページにまたがります)
そのため、クライアントに合わせ、ポートフォリオを入れ替えたり不要なものは外していけばその会社に合わせたポートフォリオが作成できるようになっています。
幸い、いまのところ転職活動をする必要はないのですが、転職活動の際にはこのファイルに自分の自己紹介などを追加すればいいので、いつでも転職活動ができますね(笑)
それでは、今回はこのへんで。